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2011-07-29

社会的排斥と排斥者への罰: 神経相関と発達の軌跡

Social exclusion and punishment of excluders: Neural correlates and developmental trajectories.
Neuroimage. 2011 Jul 21;
Authors: Moor BG, Güroğlu B, Op de Macks ZA, Rombouts SA, Van der Molen MW, Crone EA

サイバーボールゲームと独裁官ゲームを組み合わせている。排斥者への低額オファー(罰として)にはSTSやTPJ,LPFCが関連してるらしい。アブストだけでは何を主張したいのかまったく不明。

単一被験者の機能的結合測定の再現性

Reproducibility of single-subject functional connectivity measurements.
AJNR Am J Neuroradiol. 2011 Mar;32(3):548-55
Authors: Anderson JS, Ferguson MA, Lopez-Larson M, Yurgelun-Todd D

いろいろ考慮すると,単一被験者の診断や分類に用いるには15~20分,もしくはそれ以上のBOLD測定が必要となるよとの主張。
医大の臨床用MRIで15分の測定は難しいです,先生。

2011-07-28

アパシー,抑うつ,運動症状は突発性パーキンソン病において区別され,異なる安静時活動パターンを示す

Apathy, depression, and motor symptoms have distinct and separable resting activity patterns in idiopathic Parkinson disease.
Skidmore FM, Yang M, Baxter L, von Deneen K, Collingwood J, He G, Tandon R, Korenkevych D, Savenkov A, Heilman KM, Gold M, Liu Y.
Neuroimage. 2011 Jul 14. [Epub ahead of print]

またも先を越される。くそう。ある意味自分のやろうとしていることの方向性は間違っていないことを示すのだけど,いかんせん時間がない。本流ではないところで今年は時間を割かなければならないことも決定してしまったので,院生さんにがんばってもらうしかないか。

2011-07-26

脳の自発的活動を分離するための多重被験者のdictionary learning

Multi-subject dictionary learning to segment an atlas of brain spontaneous activity.
Inf Process Med Imaging. 2011;22:562-73
Authors: Varoquaux G, Gramfort A, Pedregosa F, Michel V, Thirion B

dictionary learningはなんぞや? 機械学習の親戚?? 直訳だと辞書学習???
ウェブで調べても,日本語で解説してくれているページは見つけられず。有用ならまたそのうちどっかで見かけるだろう。

2011-07-25

アルツハイマー病の薬物開発に対するfMRI研究の発展

Recent developments of functional magnetic resonance imaging research for drug development in Alzheimer's disease.
Prog Neurobiol. 2011 Jul 13;
Authors: Hampel H, Prvulovic D, Teipel SJ, Bokde AL

これもレビュー。DMNの障害の重要性をご指摘。中身を確認する暇がない。

2011-07-22

アルツハイマー病と軽度認知障害の病態生理の理解: fMRIとERP研究のミニレビュー

Understanding the Pathophysiology of Alzheimer's Disease and Mild Cognitive Impairment: A Mini Review on fMRI and ERP Studies.
Neurol Res Int. 2012;2012:719056
Authors: Yamasaki T, Muranaka H, Kaseda Y, Mimori Y, Tobimatsu S

基本的に課題ベースのレビューだが,安静時fMRIにも触れられている。

2011-07-21

安静時fMRIによって評価された海馬ネットワークの結合性の回復は,ドネペジルを処方された軽度アルツハイマー病患者における認知的改善と関連する

Recovery of hippocampal network connectivity correlates with cognitive improvement in mild alzheimer's disease patients treated with donepezil assessed by resting-state fMRI.
J Magn Reson Imaging. 2011 Jul 18;
Authors: Goveas JS, Xie C, Ward BD, Wu Z, Li W, Franczak M, Jones JL, Antuono PG, Li SJ

タイトルながいよ。海馬をシードに解析。あとはタイトルどおりっぽい。PCCやPrecuneusではなくで海馬なのね。

2011-07-19

安静時fMRIは感覚運動機能の課題に基づくマッピングに対する相補体となり得るか?健常ボランティアにおけるtest-retest信頼性研究

Can resting-state functional MRI serve as a complement to task-based mapping of sensorimotor function? A test-retest reliability study in healthy volunteers.
J Magn Reson Imaging. 2011 Jul 14;
Authors: Mannfolk P, Nilsson M, Hansson H, Ståhlberg F, Fransson P, Weibull A, Svensson J, Wirestam R, Olsrud J

信頼性は同等。著者達は課題ができない患者でも術前の機能ネットワークのマッピングに補助的に使えると主張。

2011-07-15

自作PC

PCを初自作。
デスクの左右にワークステーションが鎮座しており,置くスペースがないのでminiITXを使用。
DELLのフルタワーの上にAbeeのM10がちょこんとのる。
体積的には4分の1もない感じだが,性能的には結構満足。
すでに2台のWSで3台の19インチモニタを使っているが,さて,この新PCのモニタどうしよう。

2011-07-14

EEGIFT: 事象関連脳波データに対する集団独立成分分析

EEGIFT: Group Independent Component Analysis for Event-Related EEG Data.
Comput Intell Neurosci. 2011;2011:129365
Authors: Eichele T, Rachakonda S, Brakedal B, Eikeland R, Calhoun VD

GIFTのERPバージョンが登場。
http://icatb.sourceforge.net/gift/eegift_startup.php
EEGLABで事前処理したデータが使える模様。

2011-07-13

自閉症児におけるルール逸脱への神経反応の亢進: 社会的排斥との比較

Enhanced Neural Responses to Rule Violation in Children with Autism: A Comparison to Social Exclusion.
Dev Cogn Neurosci. 2011 Jul;1(3):280-294
Authors: Bolling DZ, Pitskel NB, Deen B, Crowley MJ, McPartland JC, Kaiser MD, Wyk BC, Wu J, Mayes LC, Pelphrey KA

内容はタイトルまんま。2つほど自分の論文が引用されている。調べてみると2009年のやつは引用回数が二桁にのっていた(グーグルスカラー調べ)。載った雑誌のIFよりも多く引用されると安心する。ちっちゃいな,自分。

2011-07-12

空間的独立成分分析による機能的ネットワークの抽出: 次元,信頼性,集約スキーマの役割

Extracting functional networks with spatial independent component analysis: the role of dimensionality, reliability and aggregation scheme.
Curr Opin Neurol. 2011 Jul 2;
Authors: Esposito F, Goebel R

レビュー。
要点としてはICAの前段階のPCAにおけるモデル次数が結構重要とのこと。30ぐらいでDMNは大体安定,15では半数程度の被験者しか安定せず。自分とこの設定を確認するとPCA reductionでは30になっていた。一安心。

2011-07-11

SPM注意点

昔も同じ失敗をやった気がする。fMRIのデータを置く階層が深すぎるとSPMでエラーがでる。目安としては5ぐらい? 検証はめんどくさいからパス。金土月と三日も悩んでようやく解決。この無駄な時間をどうしてくれよう。二度と同じ間違いを繰り返しませんように(TT)。

論文特になく

メモしといた方がいいと思える論文がないので,かわりに週末に読んだ本を記録。

極北クレイマー
ジーンワルツと順序が逆になってしまったが,特に問題なし。主要な登場人物には必ず二つ名があるようなのだが,世間ではそんな中二病的なあだ名なばっかりなわけがないから今更ながら違和感を感じる。本作の主人公といつもの田口先生とのキャラの区別はつかず。姫宮がたった二,三日しか登場しないのが不満っちゃ不満。一気に読めたから面白かったのだろうと思われる。


ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち
表紙買い。識者曰く,安楽椅子探偵ものらしい。このカテゴリーをはじめて認識する。古書には興味はないが,うまくミステリーと絡めていて面白かった。ボーイミーツガールものとしても○。


そうだったのか! 現代史
いまさらながら池上氏。知らない情報はなかったけど(覚えているという意味ではない),復習になった。2もよもうと思える。


どすこい
京極夏彦。うぶめシリーズは途中で挫折したので,再挑戦がてら読みやすそうなものをチョイス。買っただけで未読。


ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学
数ページ読んで他の本に移行したため,未読。最初の数ページを読んだところで,あまりになんでもミラーニューロンで説明がつくよって言われててげんなりした可能性大。


以外に丸一日でたくさん読めるもんだ。

2011-07-08

複素数fMRIデータへの適応的密度モデルの独立成分分析の適用

Application of Independent Component Analysis with Adaptive Density Model to Complex-valued fMRI Data.
IEEE Trans Biomed Eng. 2011 Jun 16;
Authors: Li H, Correa N, Rodriguez P, Calhoun V, Adali T

タイトルわけわかめ。複素数fMRIってなに??アブストながめてもよくわからず。

2011-07-06

前側頭ネットワーク内の基礎的な機能的結合が宣言的記憶課題のパフォーマンスと関連する

Basal functional connectivity within the anterior temporal network is associated with performance on declarative memory tasks.
Neuroimage. 2011 Jun 21;
Authors: Gour N, Ranjeva JP, Ceccaldi M, Confort-Gouny S, Barbeau E, Soulier E, Guye M, Didic M, Felician O

MCIとかADも録っている模様。解析はICAベース。側頭葉前方を主領域とする成分を中心に解析している。記憶課題のパフォーマンスとの関連はDMNやECNよりもこのネットワークで顕著に認められている。著者はこのネットワークをanterior temporal networkと呼んでいる。これって私のデータで出てくる扁桃海馬を主領域として,EmtionalNetworkと呼んでいるものと同一だろうか?ちゃんと目を通す必要がありそう。

2011-07-04

運動スキル学習中の4週間における安静時運動システムネットワークに起きた変化

Changes occur in resting state network of motor system during 4weeks of motor skill learning.
Neuroimage. 2011 Jun 15;
Authors: Ma L, Narayana S, Robin DA, Fox PT, Xiong J

ひまがないのでたいとるのみもめ。

2011-07-01

イノベーションに基づく安静時fMRI時系列間の真の関連

True associations between resting fMRI time series based on innovations.
J Neural Eng. 2011 Jun 29;8(4):046025
Authors: Christova P, Lewis SM, Jerde TA, Lynch JK, Georgopoulos AP

タイトルから研究内容が推し量れない。60の皮質領域から記録された時系列間の相互相関を算出。12.5億以上(?)のペアが解析されている。相互相関は0ラグが一番多く,次が±1ラグ。全般的にネガティブよりもポジティブな相関が多い。相関は領域内が一番高い。ネガティブな相関のラグは±2でよく観察される。んー,おもしろみは感じないけどだれかやらないといけない仕事な気はする。
Can the functional MRI responses to physical pain really tell us why social rejection "hurts"?
Proc Natl Acad Sci U S A. 2011 Jun 28;
Authors: Iannetti GD, Mouraux A

Kross論文へのおてまみ。ばっさり。
Kross E, Berman MG, Mischel W, Smith EE, Wager TD (2011) Social rejection shares somatosensory representations with physical pain. Proc Natl Acad Sci USA 108: 6270–6275.