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2013-09-05

アパシーとは?

Leby & Bubois(2006)より一部抜粋

アパシーは慣例的に”感情,情動,興味や懸念の消失もしくは欠落”として定義されてきた。実際の医療目的としてのアパシーの概念を明確にするため,Robert Martinはアパシーは”意識水準の低下,認知障害や情動的苦悩によらない動機づけの欠落”に相当するとした(Marin, 1991, 1996)。動機づけの欠如という概念は,ある行動状態の投影的心理学的解釈であるため,アパシーの基礎メカニズムを表せてはいなそうである。実際に,アパシーはいずれの心理学的解釈からも独立して,客観的に測定可能でなければならない。患者の環境的,身体的制約が変化していないにも関わらず,以前の行動と比べ活動が量的に減少している状態がアパシーである。それゆえ,被験者がアパシーであると述べるためには,活動減少が身体的障害(不全まひや意識異常)に伴うものでないことに注意を払ったほうがよい。活動減少は外環境からの強力な要請によって,少なくとも部分的には回復するが,これは自己生成的な行動の変化と相対的に保持された外的駆動の行動との対比を検証することでなされる。そのため,自己生成された自発的行動,及び目的を持った行動の量的減少としてアパシーを定義することを提案する。それゆえ,観察可能で定量化されうる。この定義に従えば,アパシーは自発的活動あるいは目標志向的行動の病理であり,アパシーのメカニズムは目標志向的行動の精緻化,実行,制御の水準で起こる機能不全としてみることができるかもしれない。

かたい,かたいよ。


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